目が見えない視覚障害でもピアノは弾ける?~音と目の関係~
どうも、楽譜を見ずに耳コピだけでピアノを弾いています。きんたろです。
このサイトでは皆さまご存知の通り、ピアノを全く触ったことがない初心者の方でも、記憶の中の音を頼りに、その音をピアノで表現できるようになるノウハウをお伝えしています。
そのメソッドはと言うと、
①記憶の中と同じ音を鍵盤から探して指で押さえる
②ピアノという楽器を通して、「自分の音楽」として成立させる
という、実はたったこれだけのことなんです。
だから、楽譜だっていらないし、コードやスケールなんていう高度なことなんて知らなくてもいいし、
「音楽の感性」と「楽器(ここではピアノ)」があれば、練習をすれば誰だって「自分の音楽」を演奏することはできるんだと、きんたろは常日頃から思っております。
だからこそ、最近思うのは、このきんたろのメソッドの行きつく究極的な到達点は、
目を瞑っても音楽を表現・演奏できる
ということになってくるのだと思っています。
幼い頃からピアノの音色を聞き、鍵盤を押さえる感覚に慣れ、そしてそれこそ身を削るような過酷な猛特訓をした結果、視覚障害(全盲)というハンディキャップを持った方でも、その才能を伸ばし、ピアニストとして活躍されている方もいます。
また視覚障害でなくとも、暗譜という猛特訓をした結果、目を瞑っても完璧に演奏ができるピアニストの方も多くいらっしゃるはずです。
ですが、そんな方々と比較するまでもなく、きんたろは一日何時間もピアノを練習しているわけではありません。それこそ暗譜ですらしていませんし、正直そこまでのモチベーションもない、本当に趣味のレベルです。
でも、簡単な曲(耳コピがしやすいという意味で)であれば、きんたろでも目を瞑って演奏ができる。(もちろん、ミスタッチにも目を瞑ってですが笑)
これはどうしてなんでしょうか。
きんたろが思うに、
「譜面を読み解き、正確に両手を動かす練習」よりも、
「自分の感覚だけを頼りに両手を動かす練習」ばかりしてきた結果、
別の意味での”演奏””ができるようになったのかな?と勝手に思ってます。
人間は人の声や環境の音を”音”として捉えて、それを記憶することができます。
生まれてきた赤ちゃんが母親の声を聞き、その固有の声(音)を聴き分けることができるように、音を比較して識別する能力があります。これは広義での「相対音感」と呼べるのではないでしょうか。
そしてもう一つ、沢山の入り混じった音の中から、ある特定の音を選んで聴き分けることができる。(街中の騒音の中でも不自由なく会話ができるように)
これも人間が持つ聴覚の能力です。
聴覚障害、もしくは知的障害や、発達に偏りがある人の中には、「聴覚過敏」と呼ばれる性質を持つ人もいて、その場合、騒音の中では音を区別することが難しいため、雑音を雑音として見なす(遮断する)ことが困難です。そのため、物理的に手で耳を塞いだり、静かな場所を好む傾向があります。
つまり、そういった性質のある人を除けば、人間には音を聞き比べる能力があり、その能力を使って人と会話をしたり、危険から身を守ったりといった行動をすることができます。
で、何が言いたいのかと言いますと…(笑)
先ほどの
「自分の感覚だけを頼りに両手を動かす練習」
というのは、「聴覚(耳)と触覚(指)」に依存した練習方法であると言えるのではないかと、きんたろは考えたわけです。
もう少し細かく説明すると、
人間には、聴覚、視覚、味覚、触覚…と様々な感覚器官が発達しており、それらを複合的に組み合わせて、複雑な行動をすることができます。
例えば、
食事・・・「触覚」で箸を扱い、「視覚」で口に食材を運び、「味覚」で味わい、「触覚」で飲み込む。
ということを自然と行っているといえます。
ではピアノの場合はどうか?
「視覚」で鍵盤の場所を把握し、「触覚」で鍵盤に触れ、「聴覚」で音を判別する。
この三つの能力を複合的に発揮して初めて”演奏””することができるといえます。
これを先ほどの話と照らし合わせると、
「譜面を読み解き、正確に両手を動かす練習」・・・視覚、聴覚、触覚
「自分の感覚だけを頼りに両手を動かす練習」・・・聴覚、触覚
と区別することができます。
前者は一般的なピアノの習得方法
そして、後者がきんたろ独自の習得方法です。
きんたろの練習方法は、もちろん目で見て弾く時は視覚も使っていますが、耳コピをする際
はほとんど聴覚と触覚を頼りにしています。
そのため、例え目を閉じた状態であっても、聴覚と触覚だけの状態でピアノを弾くことが可能だということです。
では、目を瞑ってしまうと途端にピアノが弾けなくなってしまう理由とはなんでしょうか?
実は、人間は無意識に「視覚」を優先的に使っているからです。
ある研究結果によると、
視覚・・・70%
聴覚・・・20%
触覚や味覚などその他の感覚器官・・・10%
の割合で人間は物事を認識し、行動しているそうです。
そのため、一般的なピアノの習得方法だと、聴覚よりも「視覚で弾く」ことが優位になる傾向があり、視覚からの情報が遮断されてしまうと、途端に演奏が困難になってしまうのだと思います。
きんたろの場合、そもそも「視覚で弾く」ことに依存していないため、視覚を遮断しても演奏にはその影響が少ない。という見解です。
さらに言えば、楽譜を「読む」そして鍵盤の場所を「確認する」という2つのステップを省略しているため、きんたろの方法の方が簡略化されているとも言えます。
これは楽譜ありきの従来の習得方法である、「視覚」に頼る練習方法の弊害とも言えるのではないでしょうか。
視覚障害を持った方であれば、常日頃から「視覚」以外の感覚を使って生活の全てを行っているため、これらの弊害は皆無ともいえます。
視覚障害者のための「点字楽譜」というものがありますが、
この「視覚に頼らない練習方法」も、ピアノの習得に少なからず役に立つのではないかと、きんたろは思っております。
あくまでこの理論はきんたろが勝手に思いついたことですので、何の根拠もありません(笑)
従来の一般的なピアノの習得方法を批判するわけでもなく、
きんたろの練習方法の方が優れているということでも全くありません。
ですが、機会があれば視覚障害の方にも、きんたろの方法を試して頂きたい気持ちはありますし、また、きんたろの方法の欠点なんかも教えて頂きたいと思っております。
長々と最後まで読んでくださってありがとうございました。
きんたろの習得方法が気になったという方は、当サイトの「耳コピ講座」の方も見て頂けたら嬉しいです♪
※視覚「障害」と標記したことで不快に思われた方がいましたら、申し訳ございません。
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